中学校の英語教育は、小学校と異なり「英語に慣れ親しむ授業」から「英語を実践的に使う授業」に代わります。
そのため、小学校の英語教育とのギャップに戸惑う生徒も少なくありません。
「わが子は中学校の英語の授業に付いていけているのか」不安になるパパもママもいるでしょう。
「小学校のうちにわが子を英語塾や教室に通わせておけばよかった」と後悔しているパパやママも少なくありません。
しかし、ご安心ください。中学生から英語塾や教室に通わせても、英語は身に付きます。
そこで、今回は中学生と小学校の英語教育の違いや、中学校から英語塾や教室に通わせても遅くない理由、塾や教室選びのポイントをご紹介します。
小学校と中学校の英語教育はどう違う?
小学校と中学校の英語教育の違いについて、以下にまとめました。
項目 | 小学校英語 | 中学校英語 |
開始学年 | 3年生から「外国語活動」 5年生から「教科」として必修化 | 1年生から必修 |
授業時間 | 3・4年生:週1回(年間35時間) 5・6年生:週2回(年間70時間) | 週4回程度 (年間140時間以上) |
目的 | 英語に親しむことが主目的 「聞く」「話す」を中心とした活動型学習 | 「読む」「書く」の能力を重視 |
内容 | クイズ、歌、ダンスなどを通じた英語体験 文法指導はほぼなし | 文法や構文の学習 語彙数が増加(約1600~1800語) |
評価 | 5・6年生のみ成績がつく(通知表に反映) | 全学年で成績がつく |
指導者 | 担任教師または英語専科の先生 ALT(外国語指導助手)が補助 | 専門の英語教師が担当 |
教材 | 教科書は5・6年生から使用 | 教科書、ワークブック、リスニング教材など 多様な教材を使用 |
目標単語数 | 小学校卒業までに約300~600語 | 中学校卒業までに約2500語 (小学校分を含む) |
授業言語 | 日本語中心、一部英語 | 英語で授業を行うことが原則 |
課題 | ・教員の指導力にばらつき ・他教科の学習時間減少 | ・小学校との連携不足によるギャップ ・高度な文法内容への対応 |
小学校と中学校の英語教育は、学習時間や習得すべき単語数などが大幅に増えるのはもちろんのこと、学習の目的が大きく異なります。
今回は、主な3つの違いについて見ていきましょう。
英語学習の目的に違いがある
小学校と中学校の英語教育は、学習の目的に大きな違いがあります。
英語4技能 | 目的の詳細 | |
小学校 | 聞く・話すが中心 | 初めて学ぶ外国語に「慣れ親しむことを目的」 |
中学校 | 聞く・話すよりも読む・書くが中心 | 英語4技能を身に付け、簡単な情報や考えを伝え合ったりするコミュニケーション力を養う |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
小学校│英語に慣れ親しむ
小学校の英語教育は初めて学ぶ英語に慣れ親しむことを目的としています。
そのため、授業では生徒が英語を楽しく学べるよう、次のような授業が行われます。
- 英語の音やリズムに慣れる
- 簡単な単語やフレーズを使って自己表現をする
- 英語でのコミュニケーションに自信を持たせる
英語4技能のうち、聞く能力・話す能力を伸ばす教育が中心です。
これは、令和5年に文部科学省が実施した「英語教育実施状況調査」でも明らかで、小学校の英語教育を10としたときの「話すこと」の割合は、4.75と約半分を占めています。

「読むこと」も合わせると6割にもなります。
中学校│英語を体系的に学ぶ
中学校の英語教育は英語を体系的に学ぶことを目的としています。
小学校で培った英語を基礎として、コミュニケーションに必要な文法や読解力、作文力を身に付ける授業が行われます。
- 文法を中心とした学習
- 読む、書く、話す、聞くの4技能をバランスよく養う
- 実生活で使える表現の習得
中学校では、英語4技能をバランスよく養う授業が実施されますが、高校受験に合わせて書く・聞く能力を伸ばす教育が中心です。
令和5年に文部科学省が実施した「英語教育実施状況調査」によると、中学校の英語教育での「話すこと」の割合は3.64。小学校と比べると、2割ほど減少しています。

その代わり、「書くこと」「読むこと」の割合は、4.34となっており、小学校(2.6)の約2倍も増加しています。
授業時間や習得すべき単語数が大幅に増える
小学校と中学校の英語教育は、授業時間や習得すべき英単語に大きな違いがあります。
授業時間 | 学習する英単語 | |
小学校 | 3・4年生:週1回(年35時間) 5・6年生:週2回(年70時間) | 600語~800語 |
中学校 | 週4回程度 (年間140時間以上) | 約1600~1800語 ※教育内容の改訂により2500語前後を目指す学校もあり |
授業時間だけでなく習得すべき英単語も倍以上増えます。
また小学校では英単語や英文を覚えて書くことは求められていませんが、中学校になると英単語や英文を覚えて書くことが求められます。
算数と国語のように英語も教科として扱われ、テストも実施されるので、小学校から中学校の英語教育に戸惑い、英語嫌いになってしまう生徒も少なくありません。
授業言語は英語である
中学校の英語の授業は、英語で実施されるのが基本です。
これは2021年に文部科学省が公表した、中学校の学習指導要項にも明記されています。
従来の受験英語では、英語によるコミュニケーション能力不足が問題になっていました。
この問題を改善するため、英語の授業は基本的に英語で実施するよう通達されたのです。

令和5年に文部科学省が実施した「英語教育実施状況調査」によると、約7割の公立中学校で英語の授業を英語で実施していることが分かっています。
中学生から英語塾を始めるのは遅くない5つの理由
「中学校から英語のハードルが高くなると分かっていたら小学校から英語塾に通わせるべきだった」
「今から英語塾や教室に通わせるのは遅すぎる?」
中学校と小学校の英語教育の違いを知り、焦るパパやママもいるかもしれません。
しかし、ご安心ください。今から英語教室への通学を始めても全く問題ありません。
その理由を詳しく見てみましょう。
ライバルとなる生徒が英語学習に本気でない
中学生から英語塾を始めても遅くない理由の1つにライバルとなる生徒が英語学習に本気でないことが挙げられます。
中学校に入学してからすぐに英語塾を検討し、入塾すれば受験期には他の生徒よりも英語が得意になっていることが期待できるためです。
文部科学省が調査した【令和5年度の子供の学習費調査】によると、公立の中学1~3年生で1年間にかかかった学習塾の平均費用は次の通りです。
学年 | 学習塾にかかる平均費用(年間) |
中学1年生 | 133,845円 |
中学2年生 | 213,742円 |
中学3年生 | 340,918円 |
中学1年と3年の学習塾費を比べると年間20万以上の差があります。
このことから、中学1~2年生の間は勉強にそこまで力を入れていない可能性があります。
この結果は英語塾に特化した結果ではありませんが、中学入学後に英語塾を開始しても、十分間に合うことが見て取れるでしょう。
周りの生徒よりも英語の成績が良くなる
中学生から英語塾を始めても遅くない理由の1つに、周りの生徒よりも英語の成績が良くなることが挙げられます。
令和6年に文部科学省が実施した「英語教育実施状況調査」によると、英検3級相当以上の英語力を持った中学生の割合は、52.4%で年々上昇しています。

しかし裏を返せば中学校卒業間際になっても、英検3級の語学力をもっていない生徒が半数近くいるということ。
英語が習得できている生徒と習得できていない生徒の格差は今後、ますます広がっていくことが予想されます。
今から英語塾に通って、英語の学習時間を確保できれば英検3級相当の英語力は十分身に付けられるでしょう。
英語の学習状況がテストで“見える化”される
中学生から英語塾を始めても遅くない理由の1つに、英語の習得状況を学校のテストの点数で可視化できる点が挙げられます。
小学5・6年生になると、英語(外国語)は教科となり国語や算数と同じく成績が付けられますが、テストが実施される学校はごく少数。
多くは授業態度や取り組みの様子を見て英語の成績が付けられます。
そのため、英語を学んでもどれだけ習熟したかが生徒自身も分かりにくく、モチベーションが低下してしまう可能性も少なくありません。
しかし、中学校の英語教育では定期的にテストが実施されます。
英語の習熟度がテストの点数で可視化されるため、生徒たちは自分の習熟度を把握することが可能です。
点数の低さによってショックを受ける可能性もありますが、塾に通うことで英語の学習時間が確保できるので、テストの点数も上がる可能性が高くなるでしょう。
中学生は小学生よりも集中力を継続できる時間が長い
中学生から英語塾を始めても遅くない理由の1つに、中学生は小学生よりも集中力を継続できる時間が長い点が挙げられます。
アメリカの子どもの発達の専門家によると、年齢別の平均的な集中力の持続時間は、年齢1年につきわずか2~3分であると述べています。
学年(年齢) | 集中力の持続時間 |
小学校中学年(9歳~10歳) | 18分~30分 |
小学校高学年(11歳~12歳) | 22分~36分 |
中学校(13歳~15歳) | 26分~45分 |
英語教育が始まる小学3~4年生の集中力は長くても30分。それに対し英語塾の1コマ分は45分~1時間程度です。
そのため、塾に通って勉強しても集中力が切れてしまうことも少なくありません。
一方で、中学生の集中力は45分程度。ちょうど英語塾の1コマ分の集中力が持続できるようになるため、学んだことをしっかりとインプットすることができるでしょう。
短期集中で効率よく英語を学ばせたいならば、中学校から英語塾を通わせるのも1つの方法かもしれません。
中学校のカリキュラムに沿って英語を学べる
中学生から英語塾を始めても遅くない理由の1つに学校のカリキュラムに沿って英語を学べる点が挙げられます。
小学校の英語のカリキュラムは、英語に慣れ親しむことを目的としています。
小学校5・6年生では教科書が配布されますが、カリキュラムはあってないようなもの。授業内容は英語の専任教員または担任に委ねられています。
そのため、英語塾と学校の授業内容が連動せず、英語を学習しても理解しにくいことも少なくありません。
一方で中学校では全員が同じカリキュラムで英語を学びます。
中学校から英語塾に通うことで、学習内容が連動しより英語学習の理解が深まり効果的な学習が可能になるでしょう。
その結果、無理なく効率的に英語力を伸ばせることが期待できます。
まとめ│中学生から英語塾に通っても遅いことはない!
中学校の英語は小学校と違い、「英語に慣れる授業」から「英語を実際に使う授業」へ大きく変わります。
そのため授業時間や覚える単語数も一気に増え、戸惑う子も少なくありません。
でも安心してください。中学生から英語塾に通っても遅くはなく、むしろ集中力や学習意欲が高まる時期だからこそ効果的に英語力を伸ばせます。
学校の授業とも連動するので定期テストや受験対策にも直結。
今から始めることで英語を得意科目にできるチャンスがあります。
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